2016年1月12日火曜日

成人式での「模擬投票」の意義は18歳選挙権時代ではなくなる。

成人年齢と選挙権年齢が共に20歳のラストイヤー


10日、11日とかけて全国の多くの年で成人式が行われたようで、新成人のみなさんおめでとうございます。

例年、成人式では新成人の方へ様々な啓発事業も行われます。
お酒の飲み方。受動喫煙に関して。そして、選挙に行くことに関して。

選挙権年齢が18歳以上へと引き下げられることがきまっているわけで、成人年齢と選挙権年齢が20歳で共通なのはおそらく今年が最後でしょう。そのうち両方が18歳となることはいつかありえそうですが。

成人式での選挙啓発はなにがなされてきたのか

成人式での選挙啓発でよくあるものが「模擬投票」
入口に実際の選挙で使う投票箱と記載台を設置し、様々なテーマの争点の下に投票体験を新成人に行ってもらうというもの。
その自治体のゆるきゃらを投票したり、街の好きな場所を投票したり。
今年は国体で何の協議を応援したいか投票を行った自治体もあったようだ。

これらの企画の意図としては新成人の人に「投票箱に票をいれるという”行為”の体験をしてもらう」ことにより、選挙に行くことを身近に感じてもらうということ。

このような企画に対して自分は昨年の成人式の際に、
これらの啓発が必要なのはわかるが、ずっと感じていた違和感としては、「新成人の政治的意識や投票意欲を高めるために本当に効果があるのか」ということだ。0ではないだろうがもっといいやり方がないのかなと思っている。
と書いた。

”行為”の体験の意義がどこにあるのかということである。

選挙権年齢が18歳以上へとさがり薄まる意義

さらに18歳選挙権時代の到来により2つの面でこのような啓発事業の意義は限りなく薄まることにある。

①:中高で模擬投票が当たり前のように行われるようになる。

すでに、動きが始まっているが18歳選挙権時代を前に学校現場での政治教育がどんどん行わるようになった。その中でも現在最もメジャーな手法が「模擬選挙」である。
成人式で行われているように、行政と連携して本物の投票箱や記載台などを使って行われるものが多い。
さらには、”行為”の体験にとどまらず”思考”の体験も行うものが多い。
色々な想定の選挙において実際に候補者を見比べ、悩みながら投票を行うというものである。
自分が代表を務めるNPO法人YouthCreateでも学校へ出前授業として出向き、模擬投票をよくおこなっている。
その際には、”行為”よりもむしろ”思考”の体験のほうを重視している。
また、自分も執筆に携わった、全高校生向けに配布をされている政治を学ぶ副読本(文科省・総務省作成)の中にも模擬選挙について掲載されている。

となるとすでに中高で行われていることを改めて成人式で行うことの意義はなくなる。
さらにいえば、成人式の盛り上がりの中で行うものよりも、授業として行うものの方が多くの学びを感じてもらう設計が可能である。


②すでに実際の選挙を体験した人も多数出てくる

18歳になってから、成人式までの2年間の間に実際の選挙を体験する人も当然かなりの割合ででてくることになる。
であれば、「模擬選挙」の意義はいまさらどこまであるのかということになる。
もちろん、若者の投票率を考えれば、選挙に行く機会があっても投票をしない人も多くいるであろう。そのような人に取ってみれば選挙の体験をすることにより、次の選挙へつながる可能性がなくはないが。

成人式で行う新たな啓発は何があるか

実際に選挙に行ったことがある、または行く機会はあった人が多く集まる場。
さらにいえば、多くの人は10代の間にすごした思い入れのある街の成人式に集う。

提案としては2つ

①愛着のある街のことを改めて知ってもらう場に

国の状況や政治のことはなんとなく知っていても、自治体レベルのことにはなかなか目が行かないものである。普段のニュースで接することが少ないなどのいろいろな要因によるものだと思う。
例えば、自治体のこれまでの変化と、新成人の歩みをリンクさせて紹介するなんてどうだろう?
過去20年間の人口の変化だったり、大きな街の変化(駅前の再開発、公共施設の変化、若者政策・子育て政策の変化など)
そして、今後20年間の目指す街の姿なんかを、長期計画をもとに凄く簡単に紹介してみてもいいでしょう。
惜しむらくはすでにその自治体に住んでいない人も多くいるということだが、地域の政治に目を向けてもらうきっかけにはなるのかなと。
さらにいえば、「将来、この街に帰ってきて住もう」と思ってもらうことにもつながる。

②実際に成人式の内容を投票で作る

選挙に行くのは自分の生活に関わることが変わる可能性があるから。
それだから真剣に考えるし、選挙にいく動機もおこるわけだ。
しかし、日本では10代の間に選挙で何か生活が大きく変わるという体験も基本的になく、さらには少子高齢化により「どうせ私たちの声は通らないや」と感じている若者も多い。

成人式の模擬投票を通して、実際に選挙で何かを変えることができるという政治的有効感覚を持ってもらうことができないか。
YouthCreateでは昨年、今年と2年続けて、拠点のある東京都中野区の成人式でそのような企画を行なっている。
昨年は、成人式内のコンテンツである、区長と新成人代表の対談のテーマを決める選挙。

今年は、新成人全員で取るときの横断幕のタイトルを決める選挙


ほんの少しかもしれないが、「自分たちの投票で”行政”が動いた」と感じてもらえればなと。

どうせやるなら少しでも、新成人のみなさんに伝わるものになればと思います。

2016年1月2日土曜日

2015年を振り返るよ~

去年同様年を越した後に1年を振り返ることに。

1.YouthCreate内で嬉しいこと
これは去年と一緒なんだけどね、多くのメンバーが関わってくれてることの感謝よ。
なおを中心に高校生から社会人まで最高のメンツ!!
さらにOB・OGの関わりも嬉しい限りよ!
今年もどうぞよろしく!!


2.YouthCreateの継続の良かったこと!
Voters Bar・・・地方議員と若者の交流会。回数が20回をこえたよ!!全国に広がってる!
YouthTHINK・・・行政職員と若者の交流会。財務省だけでなく国際交流機関や中野区に広がった
ASK企画・・・政治家と有権者のインターネット双方向コミュニケーション企画!
これら今年も引き続きいくよ!!



3.YouthCreateの新規の楽しいこと!
これは間違いなく中高への出前授業!!
18歳選挙権の絡みで急増!!これまで学校現場にはほとんど関わってなかったけど、現場でのニーズをうけて、YouthCreateならではのプログラムを多く実践した!
中高生、そして現場の先生からいろんな学びを得ている。



4.YouthCreateの壮大なすごいこと
YouthCreate史上最大のチャレンジ、総務省主催の18歳選挙権啓発全国事業の企画と実施!
全国9カ所でのシンポジウムと38カ所でのワークショップの内容をYouthCreateで設計して、
俺も9カ所のschool of lockとのコラボのシンポジウムに全部登壇予定!!
そして全国の若者団体の力を借りた38カ所でのワークショップの楽しさ!


5.若者政治関係の大きな出来事
18歳選挙権の実現だろうな~
これを転機にほんと色々と動いた!
俺自身も参議院で参考人として意見陳述したし(唯一のスーツ)
全高校生に配られる政治を学ぶ副読本(文科省・総務省)の執筆者にもなったし。
この動きの中で若者と政治を繋げれなければどうしようもないという危機感を持って今年頑張る!



6.これまでの若き頃の繋がりに感謝
実家のある岡山県、中高と寮生活で過ごした愛媛県絡みの仕事もたくさん。
Voters Bar in岡山を皮切りに岡山市の講演やら岡山県知事との登壇やら、そして県から岡山県若者参画促進アドバイザーにも任命いただいた!
そして愛媛大学での講演や、愛媛新聞での掲載、そして母校愛光での講演など!



7.今年自分で自分をほめたいこと
ここからはYouthCreateを離れて。
プライベートで一番頑張ったのは大阪マラソン!!練習2カ月で、死ぬかと思ったけど4時間15分は大満足!グリーンバードのみんな最高!




8.中野に住んでて良かったこと
成人式での登壇や、つながる中野関連でのワークショップ実施に、区やJCとのコラボなど!!












9.今年最大のチャレンジ!
母校東大で、大学公認の自主ゼミを実施!
てんやわんやだったけど、学生に助けられて、「若者の政治参画ゼミ」盛り上がった!





去年は14項目で振り返ったけど、今年はこんなもんで!
その代わり1年の抱負をしっかりかく!!
最後にYouthCreateの2015年の振り返りスライドのせておきます~
今年もどうぞよろしく!!